失敗しないスポンジケーキの作り方 元パティシエが丁寧に教えます。

スポンジケーキの成功と失敗

お菓子作り初心者でも上手にスポンジケーキを作る方法

 

上の写真のスポンジケーキ2つは同じ分量の材料で出来ています。

左側のスポンジケーキはふっくらと形良く出来ていますが、
右側のスポンジケーキは高さが無く歪な形になっています。

使用したオーブンは家庭用のオーブンレンジを使用しています。
幾つかのポイントを押さえて作ると 誰でも左側の様に、
ふっくらとしたスポンジケーキを作ることができます。

そんな方法を元パティシエのコローが教えます。( ^^)

 

今回使用した配合はコチラです。↓

 

スポンジケーキ (ジェノワーズ) 配合

スポンジケーキ

18cm(6号)焼き型 1台分

全卵                      ・・・      180g(約L玉3個分)
薄力粉                   ・・・      90g
グラニュー糖          ・・・      90g
バター(無塩)          ・・・      20g
牛乳                      ・・・      20g
バニラオイル      ・・・    2~3滴

 スポンジケーキの失敗しない作り方 (共立て法)

1 焼き型の準備

 

スポンジケーキの焼き型1

焼き型に合わせてクッキングシートを底面と

 

スポンジケーキの焼き型2

側面をこの様な形に切り抜き 加工します。

 

スポンジケーキの焼き型3

型に側面シートを張り付ける
シートの癖が強く 丸まってしまう場合は
『水あめ』や『蜂蜜』、または これから作る
『生地』を『のり』代わりにして張り付けるとよいです。

 

スポンジケーキの焼き型4

底面を乗せて型は完成

※クッキングシートは裏表があるものがあります。
仕上がったスポンジケーキから剥がしやすいように、
ツルツルして艶がある面が内側になる様にしてください。

 

生地を作る前にオーブンを180℃で余熱しておく。
オーブンレンジ

 

2 生地を泡立てる

 

バニラオイル以外の各材料を計量し、
大きめの『ボール』か『フライパン』などで湯煎(ゆせん)をつくる。
『バターと牛乳』は合わせて耐熱容器に入れ湯煎で溶かしておく。

スポンジケーキ材料

 

 

卵は ほぐしてからしっかり180g計量しましょう
L玉3個は あくまで目安です。

 

計量した 薄力粉とグラニュー糖を『ふるい』にかける。
ダマ取りと薄力粉に空気を含ませる為です。

薄力粉

グラニュー糖

 

 


 

全卵とグラニュー糖をホイッパーでよくすり混ぜ、バニラオイルを加える。

スポンジケーキの卵と砂糖

 

卵と砂糖をよくすり混ぜておくと
高温の湯煎にかけても固まりにくくなります。
バニラエッセンスは高温に弱く
バニラオイルは高温に強いので
焼き菓子はバニラオイルがお勧めです。

 

ホイッパーで攪拌しながら湯煎にかける
スポンジケーキ生地湯煎かけ
湯煎がグラついて 安定しないようでしたら、
湯煎にかけている際は軽く攪拌し、
熱が付いたら『ぬれ布巾』の上に移して
しっかり攪拌します。
それをしっかり泡立つまで繰り返します。
※湯煎の温度は70℃前後の高温で
スポンジケーキ生地1
卵は湯煎にかけ温度を上げると、
表面張力が弱まり泡立ちやすくなる特性があります。
ここでしっかり泡立てる事で失敗するリスクをほぼ無せるといってもいいほど
スポンジケーキを作る際に大切なポイントになります。
良い例
スポンジケーキ生地良い例
生地に艶があり、
生地をホイッパーで垂らすと線が書ける。
悪い例
スポンジケーキ生地悪い例
水っぽくって、
生地をホイッパーで垂らしても線が書けない。

『良い例』 のようにしっかり泡立ったら
『ぬれ布巾』の上で粗熱が取れるまで攪拌します。
ボールの底を触って熱さを感じなくなるまで。
温度は25℃前後まで

 

卵の温度を下げると表面張力が強まり、
気泡が潰れにくくなります。

最後に 気泡の大きさを整える為、
ゆっくり円を描くようにホイッパーで3~4週 混ぜる。
※大きすぎる気泡があると食感が悪くなる為、
気泡の大きさを整えます。

3 粉を混ぜ合わせる

 

スポンジケーキ生地2
生地の上に『ふるい』にかけた薄力粉を
ふわっと乗せるように加える。
スポンジケーキ生地3
底にたまりやすい粉を下から上に持ち上げる
ような感じで、粉がほぼ見えなくなるまで
ゴムベラを大きく動かして混ぜる。
しっかり泡立ててあり、
粗熱を取ってあれば気泡は消えにくいので、焦らずしっかり混ぜることが大切
バターと牛乳に生地を
湯煎で温めておいた『バター+牛乳』に生地の
一部を加えよくなじませ、
それを生地に戻し、先ほどと同じように混ぜる。
バターの筋が見えなくなり生地に艶が出るまで
『バター+牛乳』は、しっかり熱がついてなく
流動性が無いと、生地の気泡を消してしまうので、
しっかり熱が付いていることを確認してから加えてください。
良い例
スポンジケーキ生地良い例2
しっかりと泡立て、しっかりと混ぜた生地
生地が『ふっくら』としていて『ツヤがある』
悪い例
スポンジケーキ生地悪い例2
泡立てが足りず、粉とバターを合わせる際
雑に混ぜ、気泡を消してしまった生地
『ツヤがなく』『水っぽい』
これで生地は完成です。

4 生地を焼く

スポンジケーキ焼成1
生地を型に流し込む
スポンジケーキ焼成2
10cm程の高さから、
1回だけ 平らで硬い床などに
型ごと落とし衝撃を与え、余分な空気を抜きます。
180℃で余熱しておいたオーブンで

180℃15分 → 170℃10分で焼く

焼き上がりの時間はあくまで目安で、
竹串を中心に刺して生地がくっついてこなくなるまでです。
オーブンに入れた際の生地の温度で焼き時間に差が出てきます。

良い例

スポンジケーキ焼成良い例1

生地をしっかり泡立て
丁寧に粉とバターを合わせたスポンジ。

しっかり膨らんでいる。

 

悪い例
スポンジケーキ焼成焼成悪い例1
生地の泡立てが足りなく
雑に混ぜすぎてしまったスポンジ。
焼く時間も少し短くして170℃を5分に短縮。
膨らみが全く出ていない。
焼きあがったら直ぐに1回だけ
10cm程の高さから、平らで硬い床などに
型ごと落とし衝撃を与えて水蒸気を抜き、
型から外し逆さにして網の上で冷やします。
スポンジケーキ冷却
スポンジケーキの完成です。
水蒸気は直ぐに抜かないとスポンジの中で冷え、
その際にスポンジケーキの形が変形してしまいます。
逆さにして冷やす事で綺麗な形を維持できます。
これはスポンジの上面と下面では密度が違う為、
密度の高い下面を上にして冷ますと形が変形しづらいのです。
冷ます際は乾燥防止の為、型紙は付けたままで冷ましましょう。

 スポンジケーキの成功と失敗例

スポンジケーキ成功と失敗例1

同じ分量の材料でも、作り方でこれ程の差が出てしまいました。

 

スポンジケーキ成功と失敗例2

5cm弱の高さが出た形の良いスポンジ

 

スポンジケーキ成功と失敗例3

3cm弱しか高さが出なく台形になってしまったスポンジ

 

断面

スポンジケーキ成功と失敗例4

 

スポンジケーキ成功と失敗例5

しっかり気泡が入っている

 

スポンジケーキ成功と失敗例6

ほぼ気泡が無く上面と下面が窪んでいて、
焼き時間が足りずに中心が少し生焼け。

 

スポンジケーキは、ケーキ作りの基盤です。
しっかりポイントを押さえて作れば難しくはありません。

スポンジケーキ

『スポンジケーキの上手な作り方』は以上になります。

 

ここからは、スポンジケーキについて少し深堀していきます。

 

 スポンジケーキの作り方は共立て法と別立て法に分かれます。

今回は共立て法を紹介しましたが、
卵黄と卵白を分けて泡立てる別立て法という製法もあります。

この2つの特徴を説明します。

共立て法の特徴

今回紹介しました 卵を全卵として泡立てる方法です。

卵黄と卵白を一緒に泡立てる為、別立て法より気泡を抱きにくい
きめ細かく弾力があり、シットリとした仕上がり、
シロップをしみ込ませるのに丁度よい密度に仕上がる。
ショートケーキなどの土台に向いた製法です。

別立て法の特徴

卵白を卵黄を別々で泡立てる方法です。

気泡を多く抱きやすくしっかりした生地に仕上がる
共立て法より大きな気泡が多く、グルテンの形成も少ない為、
サクッとしたモロイ食感になる。
絞り袋で生地を絞り出して焼くビスキュイや
シフォンケーキに向いた製法です。

 スポンジケーキが膨らむ理由

泡立てた卵の気泡を砂糖がコーティングして丈夫な気泡にします。
卵の水分を吸収した薄力粉がグルテンを形成します。

オーブンで加熱すると、卵の気泡が膨張して生地全体が膨らみ、
熱でグルテンが固まり、膨らんだ形を固定してくれるので、
スポンジは膨らむのです。

また綺麗な焼き色が付くのは砂糖のメイラード反応によるものです。

 

更に詳しく知りたい方は各材料の特性を見てください。
理解も深まり、お菓子作りでの 失敗も減っていくはずです。

卵の特性
小麦粉の特性
砂糖の特性

 コローの一言

昔、学校の先生が言っていたことを思い出しました。

『スポンジはただ膨らますのではなく、
目的に合ったキメのスポンジを作るのが大切だ』と

今回、失敗例と成功例を食べ比べてみたら
意外に失敗例の食感がシットリとしていて美味しかったのです。

恐らく、成功例より失敗例の方が、
中の気泡がキメ細かかったからです。

ただ形が悪すぎて実用性には欠けるので、
成功例と失敗例の中間を目指して作れれば
きっと、最高のスポンジケーキが作れるのでしょう。

その為には、何度も繰り返し作って、
卵の泡立て具合・混ぜるときの気泡の消し具合を覚える事が必要です。

そうすれば目的のケーキに合ったベストな食感のスポンジケーキを作ることが出来るはずです。

 

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