マドレーヌとは
17~18世紀のフランス・ロレーヌ地方で作られた焼き菓子でパウンドケーキ生地を貝型の型に詰めて焼いたのが始まりと言われています。
基本レシピはバター・砂糖・卵・小麦粉の4種の材料を同量づつ使用する【4同割】となっています。
こちらのレシピは、焦がしバターの香ばしさとアーモンドの旨味を加えた『元パティシエ コローの』の本格マドレーヌとなっています。
アーモンドと焦がしバターのマドレーヌ レシピ【10個分】
薄力粉・・・70g | 卵(全卵)・・・2個 |
アーモンドプードル・・・25g | はちみつ・・・20g |
ベーキングパウダー・・・3g | バニラオイル・・・3~4滴 |
上白糖・・・60g | 牛乳・・・20g |
トレハロース・・・8g | 発酵バター(無塩)・・・80g |
塩・・・1つまみ |
材料一覧
【撮影時はエシレバター・マルコナアーモンドプードル・ゲランドの塩を使用しました。】
アーモンドと焦がしバターのマドレーヌ 作り方
①
粉類
薄力粉・ベーキングパウダーを合わせてフルイにかける。
そこにアーモンドプードルを加えホイッパーで混ぜ合わせる。
※アーモンドプードはフルイに詰まってしまうので後から混ぜ合わせます。
砂糖類
上白糖・トレハロース・塩を合わせてフルイにかける。
②
【焦がしバターを作る】
バターを薄く切り手鍋に入れ弱火で溶かす。
③
弱火のまま混ぜ続け沈殿する乳脂肪分の粒々が茶色く色付くまで焦がしていく。
仕上がったら鍋底に水を当て粗熱をとる。
④
【マドレーヌ生地を作る】
ボールに卵をほぐし砂糖類・はちみつ・バニラオイルを加えて泡立てないようにすり混ぜる。
⑤
湯煎にかけ人肌より暖かくなるまですり混ぜる。
⑥
生地を裏ごしする。
⑦
粉類を加え粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
⑧
焦がしバターと牛乳を加えしっかりと混ぜ合わせる。
ラップをかけて冷蔵庫で1時間寝かす。
⑨
【型の準備】
焼型に溶かしバターを刷毛で薄く塗り、冷蔵庫で冷やし固め再度溶かしバターを刷毛で塗り、茶こしで強力粉を薄くふるいかけ、逆さにして叩き余分な粉を落とす。
⑩
絞り袋で生地を型の9分目まで絞り込みます。
(口金は無くても大丈夫ですが、丸口金があると絞りやすいです。)
型を20cmほどの高さから2~3回ほど落とし生地の中の余分な空気を抜きます。
⑪
予熱したオーブンで200℃で9分→170℃で3分で焼きます。
↑200℃でしっかりと膨らんだら170℃に落とす感じです。
⑫
焼き上がり
焼き上がったら逆さにしてケーキクーラーで冷ます。
完成
コローの一言
このマドレーヌはより美味しく作るポイントが3つあり『バター』『アーモンドプードル』『焼き型』を特別なものを使うというポイントになります。
良いものを使えば美味しくなるのは当たり前ですが、特にこの3つは味に大きな違いが出てきます。
バター
エシレバター
【フランスのエシレ社製の発酵バター】
伝統的な製法を守り、現在もバターの製造工程『チャーニング』(脂肪球を凝縮する工程)を木製の樽状のチャーン(撹拌する機械)でおこない、芳香な香りと軽やかさが特徴のバターです。
購入できる場所:成城石井など
アーモンドプードル
マルコナ種
【スペイン産マルコナ種のアーモンドパウダー】
スペイン産マルコナ種は『アーモンドの女王』と呼ばれ、普通のアーモンド「ノンパレル種」と比べると油分を多く含み高い風味と旨味が特徴の品種です。
購入できる場所:富澤商店など
焼型
パティシエが愛用する焼き型の家庭用サイズ
【松永製作所の焼き型】
日本の町工場で松永製作所の職人が手作りしている焼き型で、熱伝導が良く均一にしっかり火が通り『ふっくら』『カリッ』と焼きあがり、型離れも良くパティシエたちも愛用している焼型です。
家庭用の火力の弱いオーブンには心強いアイテムです。
千代田貴金属製の焼型も同じく良い品です。
焼き型は他の2つの方法とは違い、1度買えばずっと使い続ける事ができるので、高価なものですがマドレーヌをよく焼かれる方には是非お勧めします。
購入できる場所:Amazonなど
この3つのポイントを おさえると驚くほどマドレーヌが美味しくなります。
お菓子屋さんでは、エシレバター・マルコナアーモンド100%でマドレーヌを作ると利益を得るのが難しくなるので、この条件で製造しているお店は無いはずです。
ということは、この条件で作るマドレーヌは究極のマドレーヌといってもいいかもしれません。
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