洋菓子ゴンドラのようなパウンドケーキを作りたい | フワフワのポイントは乳化?

2年ほど前に出会った不思議なパウンドケーキ。

東京 市ヶ谷にある「洋菓子ゴンドラ」 ここのパウンドケーキはパウンドケーキ独特の良くも悪くもあるモソモソとした食感では無く、しっとりフワフワしていてパンドケーキのバター感もしっかりある。
ホールで買ってもすッと食べ切れてしまう 私からすると魔法のようなパウンドケーキでした。

通常この量のバターを使用するとスポンジのようなフワフワ感を出すことは出来ないからです。

例えるならスポンジケーキのフワフワ感+パウンドケーキの良い風味といった 互いのいい所取りの反則的なケーキ。
ただし、ラムレーズンが入っているので少し人を選ぶところもあると思います。
※ラムレーズン以外にオレンジとショコラのパウンドケーキも売っています。

洋菓子ゴンドラのパウンドケーキ

自宅でもこんなパンドケーキをおやつに作りたいと思い、このパウドケーキのヒミツを解くため試作しました。


試作初期

パウンドケーキの基本4同割(バター、砂糖、卵、小麦粉が同じ量入っている配合)シュガーバッター法でメレンゲを別に立てて最後に合わせる作り方をしてみました。

パウンドケーキ試作1

仕上がりは少しふんわり感もあるけどやっぱり普通のパウンドケーキになってしまった。
逆さにして冷やしたので上部にケーキクーラーの跡 (・∀・)


試作中期

もっとフワフワ感を出したいので今度はジェノワーズ法で作ってみます。
スポンジケーキと同じ別立て法、バターは溶かして加える作り方です。
配合は前回と同じ4同割。

パウンドケーキ試作2

前回よりはふんわり感は増したけど、やっぱりパウンドケーキの食感。
しかも飽和しきれなかった砂糖が表面に浮いてしまっているのと、メレンゲを合わせた際に生地が少し分離してしまった。


試作後期

やはり4同割ではフワフワな食感は難しい、卵の量を増やしフワフワにしたいけれど これ以上水分量が増えると分離しやすくなりそう・・

そこで乳化力を強めてみることにしました。
天然の乳化剤である卵黄に含まれるレシチンと、同じく天然の乳化剤である大豆のレシチンを加え乳化の手助けをしてもらう事にします。
配合は卵の量を増やし大豆レシチンを新規追加。

パウンドケーキ試作3
パウンドケーキ試作3断面

こんどは狙い通り膨らみはしたけれど折れ曲がるようにオーブンの中で沈んでしまった。
これは恐らくフワフワに膨らんだ生地がバターの重さに耐えきれず沈んでしまったのだと思う。
食感はフワフワでいい感じですが失敗です。
生地が重いからといってバターの量を減らすと、ただのスポンジケーキになってしまうし。
難しいです(;´・ω・)


最終試作

前回のフワフワ感は良かったので、生地が沈まないように工夫してみます。
ケーキの固形力を高める為 少し砂糖を増やし、シフォンケーキのように型に生地を直接焼き付けることで、焼成中の生地の沈みを抑えてみることにしました。(前回までは側面にもクッキングシートを付けて焼いていました。)

ゴンドラ風パウンドケーキ

やっと なんとか理想のものに仕上がりました。
目指していた しっとりフワフワでバターの風味が良い、飲み物なしでも食べやすいパウンドケーキ
(`・ω・´)b

しっとりフワフワなパウンドケーキ

だいぶ苦労しましたが、ゴンドラのパウンドケーキのフワフワのヒミツは乳化にあるような気がします。

ゴンドラのパウンドケーキと同じとはいきませんが、凄く美味しく仕上がりました。

しっとりフワフワなパウンドケーキのレシピはコチラから






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