デメルのザッハトルテを食べてみました |ハプスブルク家も愛したチョコレートケーキの王様ザッハトルテ

ザッハトルテ

ザッハトルテと言えば『デメル』ヨーロッパ王朝時代の気品あるお菓子

 

 デメルとは

ウィーン街並み

ヨーロッパではかつて、ハプスブルク家という王家が中世から19世紀ほどまでの、
約600年間ヨーロッパを統べるほどの大きな勢力をもっていました。
彼らは音楽・建築・美術・食などの芸術をとても愛し、
お菓子に関しても各王宮に専属の職人を置くほどでした。
その職人の中の一人、
ルートヴィヒ・デーネが18世紀初頭に劇場前に作った小さなお店から『デメル』は始まります。

 ザッハトルテとは

双頭の鷲

各式高いウィーン菓子、その中でもハプスブルク家の家紋『双頭の鷲』をブランドマークとする王宮御用達の菓子店『デメル』
長い王宮の歴史とともに寄り添う様に在り続け、ウィーンでも特別な存在である菓子店です。

『チョコレートケーキの王様』と呼ばれる ザッハトルテ は、
オーストリア宰相の下で働いていた料理人フランツ・ザッハーが作り出し、
後に製法は『デメル』へと引き継がれ。
そこからは近年まで製法が外部に出ることはありませんでした。

構造は、チョコレートのバタースポンジに杏ジャムを塗り、
結晶化させたチョコレートをコーティングしたケーキになります。

グラサージュショコラ

このコーティングのチョコには職人の技が詰まっていて、
チョコレートと砂糖を鍋で煮詰め、大理石の上で冷やしながら練り、
鍋に戻す作業を何度も繰り返し、
チョコレートの中に沢山の小さな砂糖の結晶を生成します。
それによって本来チョコレートにないシャリっとした食感が出てきます。

また糖度の高いジャムとチョコ(グラサージュ)に包まれている為、
日持ちもするので贈答品に最適なケーキです。
ただ糖度が高いので食べる際は、
無糖又は少量の砂糖を加えたホイップクリームを添えて食べるのが一般的です

 

日本では、風月堂が出資し設立したデメル・ジャパンが製造したものを購入する事ができます。

先日、横浜の高島屋のお菓子屋コーナーを見物してたら
『あれ!?デメル発見!!』日本に出店していることを初めて知った (;´・ω・)
サイズはお一人様用から5~6人で食べれる大きいサイズまでの4種類があり、
とても親切なラインナップ。
3.5号サイズから木箱入りだったので今回は3.5号を購入しました。
ちなみにケーキの号は3倍にするとセンチ換算できます。なので3.5号は10.5㎝サイズになります。

ザッハトルテ

金色の蝶番で装飾された木箱に、丁寧に包装されて入っていました。
木箱は意外と見た目より作りが安っぽい感じで少し残念。

厚めの紙の下に更にセパレート紙、その中に丁寧に包まれています。

ザッハトルテ

ザッハトルテを切り分ける際は必ず、
湯煎などで熱したナイフで表面のチョコを溶かすように切り込みを入れてから、
本体を切るようにしてください。
そうしないとチョコが割れてしまい、綺麗に切れないです。

ザッハトルテ

断面をよく見るとスポンジとチョコ間にしっかり杏ジャムが見えます。

食べると、分厚いチョコがシャクっと音を立てながら砕け、
ふっくらとしたチョコスポンジと杏の酸味がとてもよく、
添えた無糖のホイップクリームが甘さを調節しクリーミー感を出してくれます。

『これが彼のハプスブルク家を虜にした本家のザッハなのか』歴史を調べてから食べたせいか、
より重厚に味を楽しめました。

やはり王家お墨付きだけにとても美味しい、
ただ生クリームを添えなかったら少し甘すぎるかもしれないです。
食べる際は、自分で生クリームを用意し、添えて食べる事をおススメします。

憧れるパティシエも多いウィーン菓子、
その象徴とされるザッハトルテのレポートでした。

ウィーン

イメージが悪くなるかもしれないのでここでは記しませんでしたが、
ザッハトルテは商標権をめぐった法廷での争いでも有名です。

 

 

 

 

コメント